さまざまなことが起こった2018年夏、
なかなかハードではあったが、日本という国の住人として助け助けられ支え合い
九月の台風では、子供の時以来記憶のない停電にみまわれた
漆黒の世界というのは昨今なかなか経験することもなく
不安な中でも、それだけじゃない不思議な感覚もおぼえる
電力が止まったときのどうしようもない無力さ半面、
ふだん眠っていたしぶとい野生、みたいな己の一面にも気づく
雨風もおさまり、
夫婦ですこし闇の町をあるいてみよう、ということになった
懐中電灯を片手に、手をつないで部屋を出る
スキューバダイビングの人たちの、海の奥深く深くをふたりぼっち、という感じだ
つないだ手に力がキュッとはいる
灯りも人気もない様は、自分たち以外世界から人が消えた映画の場面みたいだった
あと何日続くのかな、もっとかな、ほんとうに復旧するんかな?
真っ暗だねー、とつぶやきながら大通りにでた
仰天した
信号の二つほど前と、後ろのあたりは商店街の看板が煌々とついている
人もけっこうふつうに歩いている
ちょっと!
うちのごくせまい住宅街一帯だけ停電なんか!
そんなことあるのー?
一気に脱力した心持ちと安堵の気持ちを抱え「なか卯」でお丼とか食べてみる
その日は真っ暗なので八時頃には床につきぐっすり眠った
夜中あたりには電気がよみがえっていた
こんななか復旧作業に奮闘してくださった方たち、ほんとうにありがとう
わたしたちの快適なくらしはこういう人達のおかげだな