この時期は、食材の下ごしらえ期である
梅仕事やら筍やらなんやら、旬の保存食をととのえるのにいそがしい
先日は、山椒と蕗にとりかかった
山椒はまだいい
しかし、蕗はなかなか手ごわい
あのすじ取りがわたしには難儀である
できたお方は、「 丁寧に暮らす、あのゆったりした時間が大切で、だいすきなの 」
なーんて、ベニシアさんみたいに向き合えるのだろうが
こちらは、日に日に辛抱がいかなくなって 「 キー! めんどう! 」となる
鬼みたいな顔して下ごしらえして、
やっと調理にかかっても、
そない美味しくできあがらないことも、ままあって
手間かかったわりに、なんじゃこりゃ、と肩を落として
それでも学習せず、毎年おなじ工程をくりかえす
なぜかといえば、
クライマックスがしょっぱなにくるせいだろう
常備菜づくりの最高潮は、八百屋に並んだ食材を手に入れた瞬間である
もうこんな季節なのねー、なんて目を輝かせた瞬間ですでに絶頂をむかえ終わる
あとのテンションは、いわずもがな
食材を買ってしまったら、あとはほおっておけないので
あの、一瞬の沸き立ち感のために
わたしは時に後悔する