うちのコブリン(尻にこぶのある兎)のこぶが、朝、ピッとはじけた
血がぽとぽととまらぬ修羅場で、
家の人と一緒に、泣きながら動物病院へはしる
みかけの惨劇とは、うらはらに
先生はクールで、大したことなかったみたいで
ばんそうこうをペタっと貼ってもらって、止血剤と抗生物質の薬をもらってかえった
かえりみち、
コブリンを抱いて、あるいて帰ったのだけど
二キロだか、三キロだかのちびなのに、だんだん手がしびれてきた
世のおかあさんたちは、
もっと重い赤ん坊をずっと抱いて、家事とか買い物とかしていうのだな、と尊敬する
病院ではしゅんとしていたコブリン、
家に着いたら、いつものように盛りだしたりしとる
あんた、コブ裂けてんのよ
粉薬と飲み薬をもらったけど、素直にのむともおもえない
はがいじめにして、無理やりこじあけてのませるしかないか・・と荒っぽいことを考えたが
水のボトルに両方いれ、水をすくなめに注ぐ
色は黄色になって、味もきっと薬っぽさげで
みるからに 「 ん? これなに こんなん飲めへんし 」 て気付かれそうだ
おそるおそる遠巻きにみていたら、
うちのコブリン、あんまり賢こくないので、すぐ、ごぶごぶのんでいた
ああ、よかった