年に何度か、
老若男女を交えた社交の会がある
そういうときはいつも、いろんな人との
いろんな会話が楽しいものだが
宴もすすむころには、皆、杯もすすみ
だんだん話題もほろ酔いかげんになってくる
以前、そのなかの女性がまわりの男性たちにむかって
「 ほんと男の人って、
じぶんの奥さんを母親あつかいするのよね!
こっちはあなたの母親じゃないっていうの! 」
つて、熱く語りはじめられた
既婚者のみならずお若い女性たちも、
そうだ、そうだ、と同調し、
殿方たちは苦笑いをされている
結婚生活は日常だけど、世の女性たちの、
もっとロマンチックに扱ってもらいたいっていう
女心なのだろう
隣のご婦人が鼻息荒く、
ほんとよね、大五郎さんもそう思うでしょ?
てこちらを向かれたので
・・・・・
いやあ、じつはさあ
わたしはどっちかというと
「 おかあちゃん 」 になりたいタイプなのよねー
つて、ヒソる
恋人同士のころはともかく
家族になって暮らしを共にする以上、
わたしはやっぱりお母ちゃんになりたいな
というか、恋人同士のころから
「お母ちゃん」になりたいほうだったと思う
しかしよく考えてみると
私は根っからの末っ子気質
末っ子というのは、やっぱりなんやかんやいうて
世話をかける手合いである
今までの恋愛のなかでも、気分は満々に母親希望なのに
けっきょく、も~しょーがないなー、つて、
彼氏や夫にお世話をしてきてもらってきた
ダメじゃんか!
まあ、じぶんの好む姿と現実は、
同じくではない、という典型だろう