でかけるまえ、どのコートを着たらいいかと、
家族がやいやい言ってきたので
昼間は暖かかったから、厚めの上着と
大判のマフラーだけでいいんじゃないかな、と提案する
( 私はごっぽりコートを着ていった 夜だし )
すると、帰り道はむちゃくちゃ冷えていて
お店から出てちょっとのあいだも辛抱たまらんらしく
女房の片ポッケに両手を突っ込みながら、
へんな歩き方で街をあるくわたしたち
さらに、
「 耳! 耳がつべたい! マチコ巻きにしてーっ 」
と要望される
首の部分をぐいっとひきあげて頭にかぶせてあげた
じつに妙であやしげな風貌になった
というか、よく「真知子巻き」なんて知ってたわね
そうだ
記憶を紐解くと、ずいぶんまえ
私がスカーフをつかって真知子巻きの話をしてたとき
マチコ巻きだって、へんなの~、とか言いながらも
けっこう食いついていたな、と思ったおぼえがある
うちの旦那さん、
ほんと、どうでもいいことだけ
びっくりするほどインプットされてる
へんな風体で、ぬくい~ぬくい~と喜んでいる伴侶を
なまあたたかい目で見守った
君の名は
*画像お借りしました