美容だ、アンチエイジングだ、とかしましいのが
女の永遠の性
そういう生き物が口にするには、どこか嘘臭いかおりがするも
年相応の皺というのは、いいものだな、と、やっぱり思う
こと、男性においては
人工的な手をくわえた皺無しツルツルの若顔、なんて女性はけっして好まず、
「 男の顔は人生の履歴書 」 というくらい、ありのままの変化が評価されるように
女性だって、「 よい顔 」 には、温和な皺がきざみこまれているのが
むしろ必須条件のような気がする
先輩方の柔和な瞳の隣にある横皺、というのは心底、人に安心感をあたえるものだ
反して、眉間なぞにあらわれる深い縦皺はきらわれがちだがそんなことはない
たしかに、常に不満めいた心持がにじみでた目つきや
口もとが合わさってしまうと、どうにうも仕方ないけれど
そうじゃなく、
女性でも、きりりと結んだ唇に、厳しさの漂ったお顔の縦皺には覚悟がみえる
平坦ではない人生を逃げずに乗り越えてきたような凛々しさがある
そしてそういう方たちは、
たとえ、頻繁に見せられることがなくっても、すこぶるすてきな笑顔をお持ちだ
横皺のみならず、
縦皺もとってもあじわいぶかいもので
大人が容姿の若さで若者に張り合おうとおもっても、とうてい叶わぬもの
ならば、若い顔になるより、よい顔を目指すほうがだんぜん理にかなっている
女の履歴書も、やはり善き皺ありきなのだな、と、さいきん心底思うのだ
とかいいつつ、
往生際わるくアイクリームとか塗っちゃってるけどね うふふー